学級活動 3学年
「ネットワークの公共性を意識して行動する」
題材名 「それって書いていいの?」
授業者 宇城市立三角中学校 前川 和宏 教諭


◆ 情報モラル教育のポイント

 (1)

授業のねらい

 ・
 

ネットいじめのドラマの視聴を通して、責任ある情報発信と相手を思いやる行動を考えることで、公共的な意識を高め、よりよいネット社会の実現に努めようとする。


 (2)

情報モラル教育の視点

 
 
 

本時は、「モデルカリキュラム」の目標「5 公共的なネットワーク社会の構築」、項目「i4情報社会の一員として、公共的な意識を持ち、適切な判断や行動ができる。」との関連を重視して展開する。

 

導入時の高校生を想定したネットいじめのドラマや、実際の学校裏サイトの集計結果を教材として使うことで、情報発信への危険について現実感や切迫感を持たせたい。 


 

責任ある情報発信と相手を思いやる行動を考えさせるため、安心・安全のためのネット標語作りは継続して取り組ませる。


◆ 本時の展開
 (1)
  
 
目標
  
 

ネットいじめのドラマの視聴を通して、責任ある情報発信と相手を思いやる行動を考え ることで、公共的な意識を高め、よりよいネット社会の実現に努めようとする。

 (2)展開 


過程

学習活動

○主な発問と児童の反応

指導上の留意点と評価
備考
導入5分

①文化祭での学年劇を思い出させ、身 近でおきたトラブルについて話し合う。


学習課題 ネット上の情報発信(掲示板の使い方)について考えよう。
○主な発問
「河田君はどんないじめを受けていたでしょう?」
・悪口を言われた。
・無視された。
「今日はネット上での事例をもとに、情報発信について考えていきます。」
・文化祭の劇を思い出させ、いじめられている主人公を思い出させる。



学年劇の画像






展開20分

②ドラマを視聴し主人公の気持ちについて考える。

 
「裏サイトに自分のことが書かれていると知った主人公はどんな気持ちだろう」

・いやだ。悔しい。
・誰にもいえない。
・家族に心配かけたくない。
・友達を巻き込みたくない。



・インターネット上にある掲示板について考えることを伝え、ドラマの本編を視聴する。(11分)






PC
PJ



スライド



  「削除されている掲示板や友人からの書き込みをみてどう思っただろう」
・本当だろうか。
・うれしい、仲間がいてよかった。
・ありがとう

・仲間の書き込みに助けられた主人公の心情を押さえる。




 

スライド

 ③掲示板に書いてあった内容は犯罪につながることを知る。「これって犯罪につながるだろうか?」
・相手をいじめる書き込みって犯罪につながる。
・実際の書き込みを例に名誉毀損、侮辱罪などの刑法上の犯罪に当てはめてみせる。 県警パンフレット
15分

④県内の学校裏サイトの書き込み実態を知る。
 
「『225人』これは何の数でしょう」
・ネットいじめの数
・被害者の人数
「県内ではこういうことは起きていないだろうか」
・起きているかもしれない。
「起きたときはどう対応すればよいか」
・親に相談する。
・友達に相談する。
・先生に相談する。
・相談できる人を持つ。





・いじめアンケートからのデータを示し、ネットいじめの現実感を持たせる。
・個人情報の流布が主だが、ネットいじめが200件以上あっていたことも確認する。


・県警の肥後っ子サポートセンター等もあることを知らせる。






 

県教委いじめアンケート


学校非公式サイトに係る調査結果について (県教委)

 ⑤情報発信する際に気をつけることを考える。




「では、あなたはどのような情報発信をしますか?」
・相手を思いやる発信。
・ドラマの仲間が書いたような発信。
・自分の発信に責任を持つ。
・困ったときには家族や先生たち大人に相談する。
・ドラマを想起させネット社会での情報発信のあり方を考えさせる。

【関心・意欲】
・ネット社会での情報発信のあり方について自分なりに考えることができたか。

シーン画像

 
 5分⑥情報発信の例を知る。
 
「先生がいいなぁと思った情報発信の例を紹介します」


・声に出して読み、安心・安全のための標語やiあるメール大賞の受賞作を紹介し、もらった人の心が温かくなるような文面であることを押さえる。

標語iあるメール大賞

まとめ5分

⑦授業の感想を書く。

 

「今日の授業の感想を書きましょう。」

・感想を書かせ、安心・安全の標語作りを継続して行うことを知らせる。

シート