「違法だとわかった行動は絶対に行わない」
題材名 「招集通知」
授業者 山鹿市立山鹿中学校 松山 誠一郎 教諭
◆ 情報モラル教育のポイント
(1) | 授業のねらい | |
・ | 法の意義を正しく理解し、自ら権利を行使し義務を果たすことで社会の秩序と規律を高めようとする態度を育成する。 |
(2) | 情報モラル教育の視点 | |
・ | 本時は、「モデルカリキュラム」の目標「2.法の理解と遵守」、「c4-1:違法な行為とは何かを知り、違法だとわかった行動は絶対に行わない」との関連を重視して展開する。 | |
・ | 情報モラルの内容の取り上げ方については、情報機器の使い方やインターネットの操作、危険回避の方法やその際の行動の具体的な練習を行うことに主眼をおくのではなく、情報機器を活用する際に様々なトラブルを引き起こさない、相手に迷惑をかけないなどの判断力や心構えを育成していく。さらには、よりよい人間関係をつくっていく上で決まりがあることの大切さや守っていくことの重要についても着目し指導を行う。 | |
・ | 生徒一人ひとりが、社会生活上でこれら情報モラルを実践していけるためにも、各教科や道徳教育や特別活動などの領域との関連性を生かしていくことが重要である。また、正しい情報モラルを身に付けるためにも、学習活動の中に、①生徒一人ひとりに対して自分自身の考えを持たせること、②自分の考えをもとに話し合い活動を行うこと、③表現活動の工夫を行うことに留意する。 | |
・ | 情報社会やネットワークの特性の一側面として影の部分を理解した上で、よりよいコミュニケーションや人と人との関係づくりのために、今後も変化を続けていくだろう情報手段をいかに上手に賢く使っていくか、そのための判断力や心構えを身に付けさせるようにする。 |
(1) | 目標 | 法の意義を正しく理解し、自ら権利を行使し義務を果たすことで社会の秩序と規律を高めようとする態度を育成する。 |
(2) | 展開 |
過程 | 学習活動と主な発問 | 生徒の反応 | 指導上の留意点と評価 | 備考 |
導入8分 | 1 裁判に対してのイメージを発言する。 | S:むずかしい。 S:厳粛な感じがする。 | ・テレビ等でみた裁判のシーンなどをイメージさせ、自分なりに感じていた思いを自由に発言させる。 | 副読本 |
展開37分 | 2 恵美の心情を推し量る。 【学習課題①】私たちが、法を守る上で大切にしていかなければならないこととは何だろう。 T:義務や責任を果たし、法を守っていくことが何につながるのでしょうか。 3 情報機器を使用する際、絶対に守らなければならない点を考える。 T:中学生にも関わる法にはどのようなものがあるか考えてみよう。 T:個人情報保護法の中でも、携帯電話やパソコンによるトラブルについて考えてみよう。 【学習課題②】今日携帯電話やパソコンを使う際に、法を守っていくにはどのような点に気をつけていったらいいだろうか。 | S:裁判員は大変そうだけど、義務だからやはりやらなければならない。 S:相手の立場を考えて、責任を持って使うようにする。 S:チェーンメールや誹謗中傷のメールなど相手を傷つけてしまうことは絶対にしない。 | ・恵美の立場に自分を置くことで、権利、義務について深く考えさせる。 ・法を遵守することの大切さと同時に、法 が目指す社会をつくるとき私たちが義務を履行したり権利を行使したりして関わっていることを理解させる。 【評価①】 法の意義について正しく理解し、違法だと分かった行為は絶対おこなわない態度を身に付けさせることができたか。 ・法は、単に大人だけの世界に存在するものでなく、中学生にも関わっていることに気づかせ、法の下で生活している以上責任があることを理解させる。 【評価②】 ・相手の立場を考慮させながら、携帯電話やパソコンでのメールや肖像権等について、法に対して責任もつことの重要性や相手の気持ちを考えさせ、絶対に傷つけない態度を身に付けさせることができたか。 |
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終末5分 | 4 本時のまとめを行う。 |
| ・法を守ることの大切さをまとめさせるとともに、今日社会問題となっている携帯電話やパソコンでのトラブルについてもまとめさせる。 | ワークシート |