道徳の時間 3学年
「個人の権利を尊重する」

題材名 「ドナーカード」
授業者 阿蘇市立阿蘇中学校 山部 公彦 教諭 


◆ 情報モラル教育のポイント

 (1)

授業のねらい

 ・

自他の権利について考え、尊重する態度を育成する。


 (2)

情報モラル教育の視点

 
 

本時は、「モデルカリキュラム」の目標「1.情報社会の倫理」、「b4-1:個人の権利を尊重する」との関連を重視して展開する。



 

ドナーカードは個人の意思をあらわすものであるが、その尊重について自分自身の場合、家族の場合を考えることを通して、情報社会の倫理、個人の意思の尊重について具体的に考えさせたい。 

・ 
 

自分の思いを正しく伝達すること、相手の思いを理解し、尊重することの意義について考える場面としたい。


◆ 本時の展開
 (1)目標

自他の権利について考え、尊重する態度を育成する。

 (2)展開 


過程

学習活動

○主な発問と児童の反応

教師の指導と評価
備考
導入5分

①ドナーカードを見て話し合う。

○このカードを知っていますか。
○このカードは何を示すものですか。
・知っている、知らない
・臓器移植の提供意志
・最近では、コンビニエンスストアにも置いてあることも紹介し、身 近なものであることを伝える。

展開10分

②資料を読んで話し合う。














○高井さんが「娘をドナーにできない」というのはなぜだろう。
○新見さんが自分の臓器提供には肯定的なのに、妻の臓器移植には否定的なのはなぜだろう。
・親にとって子どもは大切な存在だから。
・脳死といっても、移植は考えられない。
・自分の場合と妻の場合とでは、同じように考えられないから。
・家族はそれだけ大切な存在。


・親の立場や登場人物の心情について考えさせる。


・自分自身の場合と家族の場合とでは、気 持ちが違う部分をとらえさせる。そして、その理由はなぜなのかについて考えさせる。




 

展開10分③脳死と向き合う家族が紹介されたビデオを視聴する。

○どんな感想をもちましたか。
・考えることがおおかった。

・ビデオを通して、実際に脳死と向き合った家族について知り、自分のこととしてとらえさせたい。 
展開15分臓器移植の意思について、それぞれの立場で考えよう。(自分自身の場合、家族の場合) ④自分の場合と家族の場合について考える。
・個人で考える。
・班のなかで意見をし合う。
・班毎に発表を行う。

○ドナーカードの意志をどう判断するか、考えよう。
・臓器移植を認める臓器移植は認めたくない。
・一人一人の考えや意見を尊重すべき。
・家族でもう一度話し合ってもいいと思う。

評価
自他の権利について考え、尊重することの大切さについて自分の意見を書くことができている。
(ワークシート・発言)


 
終末10分

⑤教師の話を聞き、本時の感想を書く。




・難しい問題ではあるが、自分のこととして考えられた。




 

・情報モラルの指導内容と関連づけた生命尊重にかかわる話を行い、自他の生き方や権利についての考えを深められるようにする。