今年度の会長挨拶です。
令和2年度熊事研会長挨拶
今年度は、まさに激動の1年でした。4月、2回目の休校措置に始まり、7月の豪雨災害、東京オリンピック延期、そして新型コロナウイルス感染症拡大の第2波、第3波・・・。
熊本県学校事務研究協議会(以下 熊事研)の総会も書面決議を余儀なくされ、1月の研究大会も1年延期とさせていただきました。地区研の開催についても各地区ともに苦慮され続けた1年でした。熊事研としては、運営や研究の全体的な動きを止めるわけにはいきませんので、Webツールをもちいて理事会・研究部会・事務局会を開き活動を続けております。学校現場も厳しい局面ではありますが、今までのものを振り返り精査する良い機会を得たともいえます。行事を行う計画段階でいろいろなことを検討し工夫してこられたことと思います。例年やっていたことで、現在の状況下だからこそ思い切って変える、または省くことができた項目もあったのではないでしょうか。
そうしたなか、7月に「事務職員の標準的な職務の明確化に係る学校管理規則参考例等の送付について」が国より発出されました。国から県に、そして市町村に下りてくるものですが、皆さんの市町村ではいかがでしょうか。時代の流れ、国が学校現場に求めている方向性を無視するわけにはいきません。このような情報は、自らキャッチして、自らの仕事への姿勢と照らし合わせる必要があると思います。
今年度、熊事研は研究大会を開催することはできませんでしたが、研究集録を発行することはできました。研究部の努力の賜物です。研究部長による研究レポートには、ここ最近5年間の学校事務を取り巻く激しい変化のなかで、全国的な流れを受けての熊事研研究部の取組、学校事務職員としてどういう視点を持つべきか、そして行動すべきかが示してあります。また、これまでの研究基調のあゆみ、新型コロナウイルス感染症対策における個人及び組織での取組、アンケート、そして豪雨災害に関する貴重な体験レポートも寄せられています。他県での研究大会等も中止が相次ぎ、学校事務職員としての自己研鑽の機会は少なかったと思いますが、この研究集録を読めば多くの情報を得ることができ、モチベーションアップにつながることと信じています。
新型コロナウイルスの終息にはまだ時間がかかりそうです。マスクなしで人と話すことははばかられ、相手の表情を読み取りづらいコミュニケーションは寂しいばかりです。いろいろな場面で思うようにいかないことばかりですが、先日テレビで観た台湾のデジタル担当大臣 オードリー・タン氏の「すべてのものにはヒビがある。そしてそこから光が入る」という言葉はとても印象的でした。思うようにいかないことが多くても、人は失敗や挫折から多くを学び成長できます。そう信じて、コロナ禍のなか光をみつけて進んでいきたいものです。
令和2年度 熊本県学校事務研究協議会 会長 宮崎文子
会長 神尾 浩輔
研究部情報調査班