会長挨拶

今年度の会長挨拶です。

2019年度 熊事研会長挨拶

2019年度熊本県学校事務研究協議会の会長を仰せつかりました山鹿市立菊鹿中学校の宮崎文子です。会長職を受けるにあたり、いろいろと振り返ってみました。
熊本県学校事務研究協議会って何なのだろう、学校事務って何なのだろう。私は平成元年度採用です。義務制の学校での勤務経験しかありませんが、子ども好きなので、生命力溢れる子どもたちの声を聞きながら仕事できる環境は私にとって最高の職場です。教員との意識の相違にもそう壁を感じることなくきました。しかし、義務制の学校はほとんどが単数配置のため同じ職場には同職種がいません。分からないことは他校の学校事務職員に頼ってばかりでした。採用以来じつに多くの先輩方に教え導いていただきました。地区研や熊事研というネットワークはとても重要です。多くの方とつながり、支えていただいたご恩返しと思い、不安ながらも今回大役を引き受けました。
学校事務をとりまく環境は常に変化しています。劇的な変化は学校事務の共同実施が始まった頃からだと思います。共同実施に戸惑うことも多かったのですが、10年もすれば落ち着くものと思いきや、今度は県内各地で学校事務センターが発足し、常に変化が続いています。他県の状況にも目を向けますと採用形態や研究会の組織も県教委との関係性も様々です。全国はもちろん、他県の動向にもアンテナを張り情報を集めながら熊本県の学校事務について考えていかなければなりません。
 今年度の熊本県学校事務研究協議会研究部のテーマは~「意識変革から行動変革へ」現状より一歩前へという意識にそろえる~です。学校事務職員は「事務をつかさどる」と改正になり学校組織における唯一の総務・財務等の専門職である学校事務職員の職務を見直すことにより、管理職や他の教職員と協働するチーム学校の実現に向けた考えが必要です。
そのため研究部では熊本版グランドデザインを作成し、目標である「子どもの豊かな育ちを支援する学校事務」を達成するためにキーワードである財務・情報・企画調整を基に、学校に事務機能という手を加え、より質の高い教育を目指すSchoolアレンジ戦略を設定しました。「事務をつかさどり、教員との協働と地域との連携を図り、財務の専門職としての機能を果たす」ことがこれからの学校事務に求められます。主体的・積極的な行動変革として運営委員会に参加し財務の専門職として、予算の執行状況説明、施設修繕計画の提案、事務室にある情報の共通理解なども学校経営に参画する行動です。うまくいかないこともあるかと思いますが、そんな時は周りの学校事務職員に話をきいてもらい、前向きに頑張り続けていきたいものです。
今年度、岡山での全国大会で印象に残った言葉は「学び続けたか」という問いかけでした。学校は子どもたちが学ぶ場であり、子どもたちを取り巻く環境も絶えず変動します。そのような変動を続ける「学校」という場で私たちも学び続けなければ、よりよい教育環境をつくれないと思います。熊本県学校事務研究協議会はよりよい学校事務に向かって提案を続けます。意識をもって学び一歩前に、そして行動していきましょう。

 

2019年度 熊本県学校事務研究協議会 会長 宮崎文子