高英研会長あいさつ

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熊本県高等学校英語教育研究会(高英研)のホームページへ

  熊本県高英研会長(第二高等学校長) 山本 朝昭 

 平素より本研究会の活動につきまして御支援と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 世界の人材養成競争のなか、日本でも英語教育改革が進行しています。学習指導要領が改訂され、小学校では令和2年度、中学校では令和3年度からの全面実施に向け、既に移行期間に入っています。小学校では、5,6年生で外国語(英語)を週2コマの正式教科にすること、歌やゲームに親しむ週1コマの「外国語活動」を3,4年生に引き下げること、中学校においては英語の授業を英語で行うこと、高校では卒業までに学ぶ単語数を現行の3000語から4000~5000語に増やすこととしています。高等学校新学習指導要領については、平成30年(2018年)に告示され、令和4年の新入生から順次実施される見通しです。
 今回の外国語教育の改革と特徴は、小・中・高等学校のそれぞれの学校段階での改革にとどまるものではなく、大学教育や社会で求められる資質としての外国語教育までを一体的に貫く改革であるということです。小学校から高等学校まで、英語を使って「何ができるようになるか」という学習到達目標が連続的・発展的に設定されています。私たち高等学校の指導者は、小学校・中学校段階で生徒たちがどのような学習を積み重ねてきたのかを、正確に把握し分析したうえで、初期指導の在り方や高校での到達ヴィジョンを設定しなおす必要があります。小・中の新しい学習指導要領のもとで育った生徒たちが、これまでの生徒と比べて、特にどのような力が身についたのか、一方で不足している力は何なのかを、個人の感覚だけに頼らずに、学校単位や組織単位(高英研など)で見極めていく必要性を感じています。そのような意味で、今後は小・中・高等学校の連携をどのように強化していくかが課題であり、今回の教育改革に高英研としての役割が更に増すことになると考えています。
  さて、本研究会の主な取組として、英語ディベート大会、英語スピーチコンテスト、英語スキットコンテストの三つの大会を中心に、高校生の英語への興味関心を高め、英語学習への意欲の向上を図ってきました。英語スキットコンテストについては、平成28年度から英語暗唱大会に代えて実施することになりましたが、第4回大会(令和元年度)では県下24校から35チーム(105名)の参加があり、裾野の広がりとともに出場者のレベルが年々高くなっていることを感じて、大変嬉しく思っています。大会の実施にあたり、運営に携わっていただいた先生方、審査員の先生方、そして日頃の英語指導に加えて、参加生徒の指導に熱心に取り組んでいただいた先生方に、心から感謝申し上げます。
 新しい時代、令和。本県の英語教育の更なる充実を図り、世界でしなやかにたくましく生き抜く若者を育成することが、私たち英語指導者の使命であり、諸先輩方の御努力に応えることになると考えております。事務局としましても、本研究会の目的を達成すべく、鋭意工夫改善を図ってまいります。関係の皆様方の御理解と御支援をよろしくお願いいたします。